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『死神の精度』 著:伊坂幸太郎 CDショップに入りびたり、 苗字が町や市の名前であって、 受け答えが微妙にずれていて、 素手で他人に触ろうとしない。 そして、その人がいるといつも雨が降っている。 そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。 1週間の調査ののち対象者に可否の判断をくだし、 翌8日目に死は実行される。 クールな死神が出会う6つの人生。 最後の行を読み終え 本を閉じるときに、 「おもしろーーーい!」と声が出ます、これ。 6話短編で、 シンデレラストーリー、ロードノベル、密室推理など 色んな種類の物語が楽しめます。 ひとつの物語が終わっても間髪入れずに読んでしまうほど 勢いが止まりません。 著者の天才的なキャラ作りと 言葉のセンスの良さにグッときます。 死神が主人公でも妙なリアリティがあるし、 「死」がテーマなのに読み終えた後、 晴れやかな気持ちを与えてくれる作品です。 私はまだまだ彼に会いたくないけど、 自分がその時を迎えるのであれば 彼と最後に話しをしたいものです。 #
by ayumi-k1211
| 2010-10-07 00:48
| book
『アリアドネの弾丸』 著:海堂尊 東城大学病院に導入された 新型MRIコロンブスエッグを中心に起こる事件の数々。 さらには、病院長に収賄と殺人の容疑がかけられてしまう。 「この事件はすべてが不自然すぎる。絶対にどこかがおかしいんだ。」 殺人現場に残された弾丸には、 巧妙な罠が張り巡らされていた…。 田口・白鳥コンビシリーズの最新刊。 『チーム・バチスタの栄光』 『ナイチンゲールの沈黙』 『ジェネラルルージュの凱旋』 『イノセントゲリラの祝祭』に続く第5弾目です。 あいかわらず、 白鳥さんの謎解きが爽快でテンポも良く最高。 海堂尊の著作は、 ほぼすべての作品で登場人物が複雑に絡み合ってたり 脇役で登場したりしているので、 内容とは別の面白さがあります。 著者は現役医師なので、 医療についてのメッセージ性はとても強いです。 医療からみた司法への敵意まるだし。 著者が『チーム・バチスタの栄光』から 書き続けている「Ai(オートプシー・イメージング)」。 「Ai」とは、死後画像検索のこと。 つまりCTやMRIで、解剖せずに死因を探る方法。 今の日本では、解剖率が他の先進国と比べて絶望的に低く、 それが日本医療発展の足かせになっているそうです。 たとえ不審死であっても体表に外傷がなければ、 解剖せず心不全として処理されるらしい。 いわば死因不明と同意義。 その死因不明社会の意義を いつも小説を通して訴えています。 医療の難しい問題も エンタメ小説になっているので堅苦しくなく、 とても解りやすく面白いので すんなり頭に入ってきます。 ところどころに次回作への布石みたいなのがありました。 なので第6弾目にも期待大。 #
by ayumi-k1211
| 2010-10-04 00:21
| book
辛い思いは、努力した証拠。 『食べて、祈って、恋をして』 離婚や失恋を経験したひとりの女性が、 人生をリセットするために1年間の旅に出る。 イタリアでは食の快楽を追求し、 インドでは精神を高めるべく瞑想に励む。 そして最後に訪れたバリで、 彼女の人生を変える大きな出会いが待っていた。 好きな男性に染まっていく自分。 それがダメな訳じゃなく、むしろ嬉しかったりもします。 彼の好きなものが自分も素直に好きになれた時とか。 でも自分自身が行く先を見失っている時は、 こういう事がショックだったりするのかもしれません。 旅先での出会いに癒され成長していく姿は素敵で、 やがて自分では気づかないうちに人々を癒している様は 観てるこちらを優しい気持ちにしてくれました。 人は人との関係で傷つく事が多いけど、 また人によって癒されます。 ただ旅に出ても、求めなければ得られない。 遭遇したチャンスは逃さない。 出会った人達の人生を否定せずに寄り添う事で 生き方の参考になり、強さになっていくんだと思いました。 とにかくジュリア・ロバーツがいいです。 やっぱり永遠の憧れですね。 笑った顔が最高。 旅先に合わせたファッションもすごく可愛かった。 「あなたを表す言葉は?あなたの言葉を探して。」 というセリフがあります。 人間だけではなく都市にも言えるようで、 ちなみに主人公いわく ニューヨークを表す言葉は「野望」だそう。 私の言葉は何だろうなー。 #
by ayumi-k1211
| 2010-10-01 00:17
| 映画
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 著:村上春樹 高い壁に囲まれ 外界との接触がまるでない街で、 そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす僕。 老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれ、 その回路に隠された秘密を探る私。 静寂な幻想世界(世界の終り)と、 波乱万丈の冒険譚(ハードボイルド・ワンダーランド)。 私、どうして今まで読んでいなかったんだろう。 20年以上前の作品なのに全く古さを感じません。 なんでこんなストーリーを考えつくのか 想像を絶するものがあります。 「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」の2つの話しが 並行的に語られていますが、 深く考えないで本の順序通りに読み進めると、 不思議なシンクロ感が味わえます。 意表をつく結末も 読み手に大きな課題を投げつけられたようで、 私自身 読み返したくなるのは そういう事なのかもしれません。 村上春樹を読んだ後は、 次の本に手を伸ばすまでちょっと時間がかかります。 余韻にゆっくり浸っていたくなる作品ばかりです。 #
by ayumi-k1211
| 2010-09-23 00:44
| book
そら、賞とるわなって感じ。 『悪人』 若い女性保険外交員の殺人事件。 ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、 捜査を進めるうちに土木作業員の男性が 真犯人として浮上してくる。 しかし、その男性はたまたま出会った女性を車に乗せ、 警察の目から逃れるように転々とする。 そして、次第に二人は強く惹かれ合うようになり……。 すごくいい映画でした。 言葉のひとつひとつが重く、心に訴えてくるものがあり 原作を手元に置いておきたいくらいです。 妻夫木聡・深津絵里ももちろんバツグンに良かったんですが、 脇役の樹木希林・柄本明がすごいです。 二人がいなかったら、 この映画の魅力は半減していたかもと思うくらい素晴らしかった。 悪人とは何か?と問う映画でしたが、 日常の中でいつ自身が被害者になるか加害者になるか、 またその家族になるかは紙一重です。 観て楽しむ映画でも、スッキリする映画でもありません。 でも観て良かったと思う映画だと思います。 そして自分の大切な人達を、 この映画の登場人物にならないようにと祈りながら、 もっと大切に守っていこうと思いました。 被害者の父が、 「あんた、大切な人はおるね?」から語り始める 一連の言葉が耳に残ります。 大切な人がいて、 生きることの価値って生まれてくるのかもしれません。 #
by ayumi-k1211
| 2010-09-20 17:25
| 映画
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